猫の膀胱に発生するがんの半数以上は移行上皮癌です。移行上皮癌は悪性の腫瘍(がん)で、膀胱などの尿路にできやすい癌です。手術後に再発すると予後は悪いと言われていますが免疫の取り組みを行う事で体調が改善したりQOL(生活の質)を維持し元気食欲を回復させる事はできると考えています。実際コルディで免疫対策をすることで猫の癌をコントロールできた例は多数あります。
このページでは移行上皮癌・膀胱癌の原因や症状、治療法、改善・完治のヒントなどをまとめました。改善例も多数紹介しています。皆様の心の支え、希望の光となることができれば幸いです。
目次
猫の膀胱がん・移行上皮がん
猫の膀胱癌の多くは移行上皮から発生する移行上皮癌です。
猫の膀胱がんは手術で改善する可能性があります。ただし後遺症が残ってしまうことが珍しくありません。手術なしで、がんの勢いを抑えていく治療法が模索されています。
膀胱は腎臓からの尿を貯めるための袋状の臓器です。そこに発生する腫瘍のうち悪性のものが膀胱がんです。
猫の膀胱がんの発生原因、特徴、症状
猫の膀胱に発生する腫瘍の大部分が悪性です。良性はあまりありません。悪性腫瘍はすなわちがんであり、増殖・転移が速いという特徴があります。ですから疑わしい症状があったとき、「様子見」は適切な選択ではありません。早めに動物病院に連れていきましょう。
移行上皮癌というタイプが多く、予後は良くありません。膀胱炎と症状が似ているために発見が遅れることが多々あります。
原因ははっきりわかりません。人間の場合は喫煙や有機溶媒の吸引が膀胱がんの発生に関連しています。動物の場合も合成添加物を使っていたり農薬が残っているような食品は控えていただく事をお勧めします。
血尿や頻尿が現れることがあります。膀胱に硬さを感じたり、触れると痛がる場合もあります。
超音波検査、細胞診を行いがんの診断をつけていきます。
手術-猫の膀胱がん・移行上皮癌
原則、腫瘍が取りきれる場合は手術が優先されます。がんの広がり具合によって膀胱の一部だけを摘出する場合(姑息手術)と、膀胱の全てを摘出する場合(根治手術)があります。
手術時にどうしても膀胱の神経を傷つけやすく、後遺症で尿の出が悪くなったり、頻尿が起こることがあります。
膀胱を全摘(すべて摘出)する場合は、尿の出口を変更することがあります。尿を腸の中に出すことも検討されます。しかし手術による代償(QOLの低下など)も大きく、一般的にはあまり行われません。
薬物治療-猫の膀胱がん・移行上皮癌
抗がん剤はプラチン系(シスプラチン、カルボプラチン)やタキサン系(タキソール、タキソテール)などが使われます。しかし効果は限定的で、抗がん剤だけで治癒させることはまずできません。副作用で元気や食欲が低下したり、免疫や自然治癒力を低下させてしまい、逆に寿命を縮めてしまう可能性があります。
抗癌剤治療を受けると決断したら、免疫対策のコルディと肝臓・腎臓のケアとして国産SPF豚由来プラセンタキス末で副作用対策を行う事でQOL(生活の質)改善が期待できます。
抗がん剤以外ではピロキシカム(商品名:バキソ)が使われます。抗炎症薬であるピロキシカムがなぜ膀胱がんに効果があるのかはっきりしていませんが、おそらくロイコトリエンやトロンボキサンといった炎症性オータコイドの合成を阻害するメカニズムが、発がんの抑制に関わっているのだと思います。
ピロキシカムの魅力は副作用が軽いことです。胃を荒らしてしまうケースもありますが、抗がん剤に比べればはるかに安全な薬だと言えます。そして低価格です。今後、動物のがん治療においてキーとなる薬剤はピロキシカムかもしれません。
しかし、安全域が狭いため、消炎・鎮痛目的で使用されることはあまりなく、抗腫瘍薬として用いられることの方が多いのが特徴です。
ピロキシカムは胃粘膜保護や胃粘液産生増加、粘膜血流などを阻害する働きがあり、嘔吐・胃潰瘍などの消化器系の症状を及ぼしてしまうため、胃粘膜保護剤を併用します。
予後改善
手術後の予後の良し悪しは、再発・転移するかどうかです。再発というのは、手術で取りきれなかった目に見えない小さながんが再増殖してくることです。
わずかであっても再発の確率を下げるために、手術後に抗がん剤が投与されることもあります。しかし 強力な抗がん剤を長く飲むわけにはいきません。副作用や免疫低下の心配があるためです。
ピロシキカムを続けておくことは良い方法かもしれません。胃腸障害が発現しなければ、長期投与が可能です。
免疫改善の取り組み
手術や抗癌剤治療を行うと、どうしても免疫が落ちてしまいます。また手術が成功しても再発を100%防ぐことはできません。
再発率を下げるためのキーワードは「免疫」です。免疫は体に備わる自己防御システムで、がんの発生や増殖を抑える働きを担っています。その免疫の働きを改善させることが膀胱がんの克服では必須となると考えます。
体に負担となる取り組みではありません。早いうちに開始すべきだと思います。
膀胱癌・移行上皮癌の子に免疫のチカラを
ご愛猫が膀胱癌・移行上皮癌を患ってしまったとき、高齢であったり、体力的な問題があるため身体に負担のかかる積極的治療を行えないケースは少なくないと思います。
そのような場合でもコルディは身体に負担がないため取り入れることができますし、穏やかな日々を過ごせるようになることは多い印象です。
当研究室では手術や抗癌剤治療による免疫力低下時にコルディを投与することで免疫力の回復が早まるか研究を続けております。
ご不明な点がございましたら、お問合せ下さい。
監修獣医師:林美彩 所属クリニック:chicoどうぶつ診療所
代替療法と西洋医学、両方の動物病院での勤務経験と多数のコルディの臨床経験をもつ。 モノリス在籍時には、一般的な動物医療(西洋医学)だけでは対応が困難な症例に対して多くの相談を受け、免疫の大切さを痛烈に実感する。
ペットたちの健康維持・改善のためには薬に頼った対処療法だけではなく、「普段の生活環境や食事を見直し、自宅でさまざまなケアを取り入れることで免疫力を維持し、病気にならない体づくりを目指していくことが大切である」という考えを提唱し普及活動に従事している。
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