The 146th Annual Meeting of the Pharmaceutical Society of Japan (Osaka). March 26-29, 2026.
Purpureocillium atypicola 抽出物による薬剤耐性慢性骨髄性白血病細胞の増殖抑制効果
Growth-Inhibitory Effect of Purpureocillium atypicola Extracts on Drug-Resistant Chronic Myeloid Leukemia Cells
1. Pharm. Sci. Nagasaki Int. Univ., 2. Monolith Fungal Res. Lab., 3. Grad. Sch. Pharm. Sci., Nagasaki Int. Univ.
【目的】
慢性骨髄性白血病(CML)は、造血幹細胞の遺伝子異常により白血球が過剰増殖する造血系悪性疾患である。BCR-ABL阻害薬は慢性期CMLに対して高い治療効果を示すものの、移行期や急性転化期では耐性が出現し、治療抵抗性が依然として大きな課題となっている。加えて、長期投与に伴う副作用や完全寛解に至らない症例が存在することから、耐性克服と副作用軽減を同時に実現できる新規治療戦略の開発が求められている。近年、微生物由来天然物は新規創薬シーズとして注目されている。本研究では、人工培養に成功した日本産虫草由来真菌、Purpureocillium atypicola(クモタケ)を含む複数菌株の抽出物に着目し、アドリアマイシン耐性ヒトCML細胞に対する抗腫瘍活性を検討した。
【結果および考察】
人工培養に成功した7種の虫草由来凍結乾燥品の水抽出物を調製し、CML細胞株K562およびアドリアマイシン耐性株K562/ADMに対する増殖抑制活性を検討した。その結果、すべての抽出物がK562細胞の増殖を有意に抑制し、さらにK562/ADM細胞に対しても同等の抗腫瘍活性を示した。なかでも顕著な効果を示したPurpureocillium atypicolaの抽出物に着目し、細胞死関連因子の解析を行ったところ、Caspase-3の活性化が認められ、Caspase依存性細胞死経路の関与が示唆された。以上より、日本産虫草由来真菌は薬剤耐性腫瘍に対する有望な天然物資源であり、特にPurpureocillium atypicolaは新規創薬シーズとしての潜在性を有すると考えられる。





